今回は犬のトリミングについて書いてみたいと思います。
ちなみにトリミングの記事は2本立てになっており、こちらは<後編>になります。
涙なし笑いあり。ときに悩みながらも、ミニチュアダックスとの暮らしを楽しんでいる編集&ライターのAMIDABUです。
前回はまんぷくの「ヘアカット・コレクション」をご覧いただきました。
記事を書いているうちに自分が本来何を書こうとしていたのかを見失い、どうにも収集がつかなくなって、急きょ記事を2本に分けたのでした。
前編記事はこちら
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犬のトリミングに関する疑問<前編> 【まんぷく ヘアカットコレクション】とともに
今回はトリミングについて。【前編】・【後編】に分けてお送りします。 前編は、まんぷくのヘアカット・コレクション~。
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わたしとしては、まんぷくの変わりばえしないヘアカット・コレクションを見てほしかったわけではなく(いや実はちょっと見てほしかったが)、トリミングに関する疑問を洗い出し、それについて考えてみたかったのです。
犬のトリミングに関する疑問
今回こそ、テーマに沿って書きます。
犬のトリミングに関する疑問は、わたしの場合、いくつかあります。
箇条書きで挙げると、
- ヒゲはカットしていいのか
- サマーカットの是非
といった感じです。
「いくつか」と言っておきながら、2つだけでした。
犬のヒゲについて、専門家たちの見解
まずヒゲはカットしていいのかという問題。
かなり前になりますが、トリミングから戻ってきたまんぷくの写真をインスタにアップしたところ、
「ヒゲはカットしない派ですか?」
というコメントが付き、目がテンになりました。
「は?ヒゲのカットって何や?? ”しない派”って何や?
・・・ってことは、”する派”も存在するってことか」
と、平静を装いつつも内心驚きを隠せませんでした。
ヒゲをカットする or しないという選択肢が存在していること自体、知りませんでした。
こういうときはネットで調べるのが手っ取り早いわけですが、案の定、「カットしていい」「カットしないほうがいい」という情報が混在し、とっ散らかってて混乱しました。
それで訓練士さんに聞いたら、
「カットしたければしてもいい」というシンプルな答えが返ってきました。
さらにまんぷくがお世話になっている預かり施設のトリマーさんに聞いたら、「お好みで・・・」とのこと。
この場合の「お好み」は、言うまでもなく飼い主のお好みであって、まんぷくのそれではありません。
そこで思い出したのが、実家の両親です。
すっかり忘れていたんですが、わたしの両親は獣医なんでした。
開業して診察や治療に当たっているわけではないので、正確にいうと大学の獣医科に学び、獣医師の資格を取った人たち、です。
かつて実家では犬を2頭飼っていて、主に両親が面倒を見ていたのですが、思い出せば思い出すほど、その飼い方は
きわめてテキトーでした。
ものすごく可愛がってましたが(どうかすると我が子以上に)、本当にテキトーでした。
犬ってこんなテキトーに育ててもちゃんと育って長生きするんだということを、わたしは両親から学びました。
そんなのを見て育ったので、今の時代の過保護で神経質な犬育て(←一部の人たちの)にかえって違和感を感じてしまうのですが...
まぁそれはともかく、父に犬のヒゲについて聞いてみたことがあります。
すると、
「は?ヒゲ?生えてるんだから生やしとけよ。いらないなら生えないさ」
という、フツーな答えが返ってきました。
切るかどうかという質問自体を不思議に思っている雰囲気でした。
完全に愚問だったと瞬時に悟り、話題を変えました。
母に聞けばもう少しまともな答えが返ってきたかもしれませんが、あいにくすでに他界してますので、、、
そもそも両親は犬を飼っている間、一度もトリミングサロンというものを利用していませんでした。
2頭とも短毛種だったし、爪切りとか肛門絞りといったケアは自分たちでやっていたし・・・
なのでヒゲをカットするかどうかなんて、一瞬たりとも考えたことがないと思います。
この一件だけで判断するのは危険ですが、獣医さん(曲りなりにも)の視点で見ると、「積極的に切る必要はない」という雰囲気でした。
少なくともわたしの親に限っていえば、「切るべきもの」という認識はないようで、「あるものはあるようにしとけ」という感じでした。
ヒゲの役割
参考になるんだかならないんだか、まったくスッキリしないので、追ってまた少し調べました。
犬たちがまだ野性動物だった頃、ヒゲは周囲の情報を収集するために大きな役割を果たしていて、間違いなく必要とされるものでした。
ですが人間に飼われるようになり、犬の生活は一変。
多くが室内飼いとなり、少なくとも日本においては、外に穴ぐらを掘って夜になると狩りに出かけるという夜行生活を強いられることはありません。
せいぜい家で暴れまわって靴下狩りをするぐらいです。
油断していると暗闇で敵に襲われるなどということはなく、回避すべき夜間の危機といえば、寝ている間、寝相の悪いかあちゃんに踏まれそうになることぐらい。
また犬はもともと嗅覚や聴覚が発達していて、ヒゲが持つ「触覚」だけに頼る生き方をしていないため、ヒゲがなくてものすごく困るということはないようです。
一方猫の場合は今もヒゲをかなり活用しているので、どんなにワサワサで邪魔そうに見えても、カットしてはならないと言われています。
人と暮らすなかでトリミングなどという習慣が生まれ、そこで初めて、「おヒゲカットどうしますか」という選択肢が出てきたワケなんですね。
顔まわりをスッキリさせたいなら、好みでカットしてもいい、ということのようです。
それで即、悪影響が出るということはなく
早い話がどっちでもいいってこと のよう。
ただ、犬も人間同様、歳をとるにつれて視覚や聴覚が鈍りますよね。
そうなったときには、ヒゲが周囲の状況を知るうえで多少の助けになるといいます。
なのでシニア犬にはヒゲはあったほうがいいのではないかという意見があります。
まんぷくのヒゲ
ちなみに我が家のまんぷくはヒゲは一切カットしていません。
特別な理由はなくて、単にまんぷくのピン!としたヒゲが好きだからです。
特に顎のところに「Q太郎」のように生えている謎の3本ヒゲなど、たまりません(笑)。
カットして多少顔まわりがスッキリしたところで、それは一時的なものであって、すぐに伸びてくるわけだし・・・ピン!と反り返ったツヤツヤのヒゲが、まんぷくの元気さを表しているようで、カットしようと思ったことがありません。
サマーカットの是非
この季節になると、インスタのDM(ダイレクトメッセージ)で、全く知らない、フォロワーでもない方から、やってもないのに
「サマーカット反対!愛犬が可愛いなら絶対にやめてください!」
という 怪文書 心のこもったお手紙を受け取ります。夏の風物詩になっていて、これがくると「夏が来たなぁ~」と思いますね。
なので、サマーカットはしないようにしています。
だって夏の間じゅう、インスタに写真をアップするたびに「サマーカットやめて!」とギャアギャア言われると思うと、うっとうしくて面倒じゃないですか。
・・・っていう理由ではまったくないですが、基本的にまんぷくはサマーカットにはしていません。
そんだけです。
お腹や足まわりはスッキリと✨
犬のサマーカットとは?
そもそも犬のサマーカットって何?って話なんですが・・・
直訳すると「夏のカット」ですね。
サマーカットとは
バリカンなどで犬の毛を全体的に短く刈り込むこと
類似のスタイル(?)で、「ライオンカット」というのもありますね。
顔や耳の毛だけを長めに残して体の毛は刈り込み、シッポはライオンのそれみたいにフッサフサに仕上げるというもの。
これはハッキリと、まったく好きではないので、まんぷくがライオン姿になることは後にも先にも絶対ありません。
サマーカットのメリット・デメリット
SNSとかで物議を醸すものにはメリットとデメリットがあり、だいたいデメリットのほうがやや大きかったりしますね。
サマーカットにもメリット・デメリットがあるようです。
サマーカットのメリット
・熱がこもらず、ムレにくい
・シャンプーやドライなどの手入れがしやすい
・皮膚の異常を見つけやすい
一方、デメリットですが・・・
サマーカットのデメリット
・紫外線がモロに当たる
・虫に刺されやすい
・涼しい室内で過ごす時間が長いと、かえって体が冷える
・毛質が変わったり、毛が生えてこなくなる場合がある
といったものがあるようです。
サマーカット=涼しいと思ってました。
確かに脇の下とか、熱のこもりやすい部分の毛を短くすると、暑さを軽減する効果があるようです。
でも外に出たとき、短く刈った背中などに紫外線をモロに受けると、「毛」という日よけを失っている分、かえって暑いそうなんですね。
毛を短く刈ったところで必ずしも犬が涼しくなるわけではないというのは、覚えておきたいと思いました。虫に刺されやすくなる、ということも。
あと、毛を刈り込むことで毛質が変わることがあるっていうのも、なんだか怖いですね。
毛が生えにくくなったり、あるいは生える部分と生えない部分ができ、まだら状になる場合もあるそうなので、そこも要注意ですね。
まとめ
犬種によってサマーカットに向く・向かないもありますし、慎重に検討したほうがよさそうだということがわかりました。
個人的な考えではありますが、わたしはまんぷくに関しては、幼少期(赤ちゃんではなく)の、一度もカットをしたことのない姿が基本なんだろうと考えています。
最低でもこれくらいの長さが必要で、これ以上短くする必要はないよっていう・・・。
まんぷくは体こそ大きくなりましたが、毛の長さについてはほとんど変わらず、成犬になってもロングヘアになりませんでした(ロングヘアダックスなのに)。
毛深くならなかった理由を考えたところで分かりませんが、なるべく自然なこの姿で、健康をサポートしてやりたいと考えています。
よって、結論。
今夏に限らず、まんぷくはサマーカットにはいたしません。
今年こそ、「サマーカット反対!」という 怪文書 DMが届かず、爽やかな夏が過ごせることを願ってやみません。